2012/06/24追記:
多言語化されたようです。 もちろん日本語も対応。
難解な表現が醸し出す独特の世界観を損なわない、絶妙な和訳となっているようです。
最新版をダウンロードすると、強制的に日本語化され英語版に戻せないそうなので、ご注意ください。
こんにちは。
すっごい久しぶりにiPhoneゲームレビュー。 「Sword & Sworcery EP」というゲームが海外でやたらと評価が高いそうで。 購読しているiPhone情報ブログの数々でも絶賛していたため、俺も購入してみました。



ジャンルは・・・ん〜・・・謎解きアドベンチャー? 特定の場面で特定の操作をすることで展開していきます。
若干のアクション性もありますが、決して難しくありません。 むしろ最大の壁は言語ですね。 全編英語であるうえに、少々難解な表現を使っているため、多くの日本人プレイヤは手を焼いているみたい。
さて、高評価の中身を見てみると、- グラフィックの雰囲気が素晴らしい
- 音楽/効果音が秀逸
- ゲームシステムとストーリーの見事な融合
初代ファミコン以下の粗いドット絵なのですが、それでも確かに画面全体で醸しだす「美しさ」がすごいです。 「描けない」んじゃなくて「描かない」。 「キレイな絵」というのは、みっちり描き込まれた綿密な絵だけじゃないことを思い知らされます。 そして音楽。 グラフィックの雰囲気にしっくり合っていて、ゲームの世界観にどっぷり引き込まれる美しいBGMです。 そんな感じで、このゲームは世界観をこそ楽しむもので人を選ぶゲームである。 というのが日本のAppStoreレビューでも散見される、大方の評価のようです。 俺としてはそれだけじゃなく、いわゆる「ゲーム」としての面白さもかなりの高レベルだと思いましたけどね。
俺がグッと来た点を挙げますと、- 2つの世界を行き来しつつ互いに綿密な関連性がある
- ”時間”の概念も展開に影響する
- ストーリーテラー的な「ゲームの外」にいるはずのNPCが絡んでくる
- 逆に「ゲームの中」のNPCが、iPhoneのシステム設定に言及する。 しかもそれはゲーム展開にかなり大きな影響がある。
- 牧歌的な雰囲気、ファンタジー、サスペンス、現代的なモチーフ、一見破綻しそうなこれらの組み合わせがバランスよく1つにまとまって唯一無二の魅力的な世界観を作り出している。
人によっては、MystやICOのようだという見解もあります。 独特で唯一無二の世界観という意味では俺もこの意見に大賛成。 「結局はどこかで見たことあるものに似てる」ような昨今の大作ゲーム(←皮肉)とは完全に一線を画しています。 俺そんなゲーム大好き。
ところで、ゲームタイトルについてる「EP」。 ずばりレコードの「EP」盤を表すものです。少々ネタバレですが、ゲームの中にレコードが出てきます。 そしてググってみると、「Sword & Sworcery LP」というものがあり、これはサントラ集のようです。 ゲームの中の”レコード”はこのゲームを象徴する重要なファクターなのですが、プレイしてみるとゲームを「EP」、サントラを「LP」とするそのセンスが、またグッときたりします。 ついでに「Sword & Sworcery EP micro」もあります。 これはゲームのiPhone専用の廉価版ですね。 内容は「Sword & Sworcery EP」と同じっぽいです。 そうとは知らずユニバーサル版買っちゃった俺のバカバカ。 まとめます。
- Sword & Sworcery EP micro : ゲーム(iPhone専用)。お安い。
- Sword & Sworcery EP : ゲーム(ユニパーサル版)。
- Sword & Sworcery LP : このゲームのサウンドトラック集。
- 鼻歌なんぞ歌っちゃう憎めない森の生き物を無駄に殺生してはいけません。
- ”時間”によって二度と発生しないイベントがありますが、ゲーム展開がちょっとだけ面倒になるだけであり救済措置はしっかりあります。
- 戦闘があります。アクションします。でも決して難しくない(むしろ分りやすい)パターンを読みきっちゃえば楽勝です。