こんにちは。
物理ノートに置き換わるミーティングに耐えうるデジタルな手書き文字入力環境を理想として、いろいろ追求してきました。 今回はほぼ対極に位置する、ラフな手書き環境を実現するとても良質なアプリを見つけたのでご紹介。
あ、タイトルとは矛盾しますが、iPad専用です。
「Paper by FiftyThree」は、たとえば地井武男さんが散歩先で描く簡単なスケッチ。
(地井さん、ご冥福をお祈りします)
クロッキー帳、鉛筆、水彩用具といったものを1つのアプリにまとめた感じです。
ただし、とてもシンプル。 NoteShelfのように手書き文字入力のための至れり尽くせりな機能はありません。 むしろ直感的にラフに描くために余計な機能は極力省かれています。
描くために出来ることと言えば上記に示すだけの機能しかありません。 テキスト(活字)入力も画像挿入も出来ません。 ペンと色を選ぶ以外のインタフェース(例えばUndoボタン)もありません。 消しゴムやUndo&Redo機能はありますが、直感による一発書きを前提としている感があります。 ここまで機能を絞っているアプリを今回推している最大の理由は、その書き心地の滑らかさにあります。
「NoteShelf」でも書き心地について幾度も強調してきましたが、やはり手書き入力アプリにおいては最重要基準であると思います。
「Paper by FiftyThree」では5種類のペンを使用できますが、その全ての書き心地が実に秀逸なのです。
- Draw(無料バージョンに標準装備):
毛筆のような線を再現します。 擬似的な筆圧も再現でき、素早く大きいストロークで滑らかに線画太くなります。 - Sketch(有料アドオン):
鉛筆のような線を再現します。 やや掠れ気味で不明瞭な線なので、まさにラフスケッチを描くのに適しています。 - Write(有料アドオン):
万年筆のような線を再現します。 その名のとおり文字入力に適しています。 - Outline(有料アドオン):
サインペンのような太く明瞭な線を再現します。 - Color(有料アドオン):
水彩のような線を再現します。 淡い色ですがストロークを重ねることで濃い色も作れるのは本物の水彩の使い勝手を上手に再現していると思います。
特に、Pen/Sketch/Colorの再現性は見事なもので、ストローク追従性の高さも相まって本当に描くことが気持ちいいです。
絵心皆無の私の作品で恐縮ですが、いくつか作成例を挙げておきます。
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