こんにちは。
今回から数回に渡って、WEBサービスを利用した私のGTD環境構築の経緯を書き連ねようと思います。
後述しますが、あくまで私にしっくりくる環境を構築したものであり、万人に使いやすい環境であるとは限りません。 GTDの基本になるべく忠実に従ったつもりですが、恐らく他の方には使いづらいでしょう。
はじめに
WEB上には様々なタスク管理サービス(=ToDo管理サービス)があり、私はシンプルなGoogleTasksを利用していました。
これまではそれで十分事足りていたのですが、昨今の不況に煽られ我が職場も人員整理が実施されるに至り、社員一人一人の作業量が一気に増加してタスク管理が破綻し始めてきました。
GTD(Getting Things Done)は有名なライフハックメソッドです。
タスクを整理し、次に行うべき行動のみに集中できるよう体系化します。
その存在は知りつつも、いささか大袈裟な気がして敬遠していたのですが、タスク管理が破綻しかけている今の私にはまさに打ってつけ。 導入に本腰を入れてみることにしました。
GTDは方法論であって実現するツールについて言及するものではありません。 紙ベースでも何でもいいのです。
GTDでは各タスクに対して様々な属性を付与していくことで体系化しますが、そういった処理はコンピュータが得意分野であり、GTD実現のためのWEBサービスもたくさんあります。 そこでGTD環境のベースとするべく、いくつかのタスク管理WEBサービスを比較してみることにしました。
GTD実現のための要件を整理する
先述のようにGTDは方法論であり、カッチリ決められた手順が存在するわけではありません。 方法論を軸に自分が使いやすいようにカスタマイズしていくものです。
私にとって使いやすいGTD環境とは何か、整理してみました。
- タスクをフォルダで整理できる
- サブタスクを追加できる(出来ればネスト(階層)レベルに制限がないこと)
- サブタスクのネストパス(親子関係)が把握しやすい
- タグの指定ができる
- タスクの状態を設定できる
- コンテキスト(文脈)の指定が出来る
- ビュー(タスクリストの切り口)が豊富である
- ソート(並べ替え)条件が豊富である
- 各ビューの該当タスク数が把握できる
- タスクの開始日が指定できる
上から順に優先度が高い条件です。
さらに、せっかくWEBサービスを利用するため外出先でも確認できるほうが便利です。
したがって、私のモバイル環境=iPhone/iPadでも参照できることを条件に加えます。
これらの条件で目指す目的は、
いま現在、気に掛けるべきタスクのみを抽出する
というものです。
気に掛けるというのは、期限切れだったり当日が期限のタスクだけではありません。
作業時間が数日に渡るような「仕掛り」のタスクだったり、問い合わせ先から回答が得られればすぐに着手すべきタスクなども含まれます。
恐らくこれは本来のGTDの趣旨から外れる目的です。 仕掛りタスクは当日中に完了するサブタスクに細分化するべきですし、回答待ちタスクのみを抽出するビューを別途作成すべきです。 このへんは私が使いやすい私なりのカスタマイズという感じでしょうか。
このように、GTDは絶対的な方程式があるわけではなく、タスクの性質、実行環境のルールや慣習、個人の志向などによって、千差万別の様相を呈します。
タスク管理WEBサービスの比較
まずは前項の条件をあまり深く考えずにいろいろなタスク管理WEBサービスをリストアップし、それぞれ新規アカウントを作って試用してみました。
なお、人気の高い「OminiFocus」を候補としなかったのは、「WEBサービスがなくデスクトップアプリはMac版しかない」、「iOSアプリが高額」という理由に依ります。
正直、OminiFocusの柔軟性はかなり魅力なのですが、私のGTD環境のベースはあくまでWindowsPCなので、涙を飲んで断念しました。
※WindowsPCでOminiFocusを使う方法もあるようですが、”マスタ”としては弱いかなと思います。
また、上記に挙げたサービス以外にもまだまだたくさんのサービスが存在します。
それらを探し出すことや精査することに時間を費やして、本来の目的が見失われるのもバカバカしいので、上記9サービスに限定しました。
なにしろまだGTD環境構築の途中です。 まずは自分なりの軸を作ることのほうが大切ですしね。
タグと柔軟なタスク検索機能を駆使すればGTDっぽい運用は可能でしょうが、検索条件の保存が出来ない、つまりビューの設定が出来きないのは痛いです。
そもそもサブタスクを作成できない時点で、私としては却下。
それぞれサブタスクを作成できないので却下です。
サブタスクはノート欄に書くという方法もあるでしょうが、私が参照したいビューにはならないでしょう。 それぞれGTDを売りにしてるサービスのに皮肉なことです。 私の要件がワガママすぎるのかな?(´・ω・`)
検索条件を保存できるので、タグを駆使すれば私の望むGTDは可能でしょう。
そもそもかなりGTDを意識した作りなのですが、コンテキストがせっか使えるるのに、固定値のみでユーザ定義できないのが非常に残念です。
また、やはりサブタスクを作成できません。
さらにモバイルデバイスとの同期を1日1回だけに制限しているのもいただけません。
まだWEB版が存在しません。
PCではかろうじてGoogleChrome用の拡張機能が使えますが、かなりあっさりした機能しかありません(その分、UIデザインはシンプルでスタイリッシュです)。
GTDには不向きですね。
サブタスクを作成できますがほぼノートと同じ扱いで、属性を付加することが出来ません。
っていうかこの両者は柔軟な属性付加がそもそも出来ません。
私の目指すGTD環境を概ね満たせそうなのは、この両者になりました。
Toodledoはタスク管理WEBサービスの話題となるとほぼ必ず引き合いに出されるメジャーなサービスで、かなり細い環境構築が可能ですが、要素が多すぎて取っ付きにくいのがデメリットです。
GQueuesはGmailライクなデザインで視認性と操作性が心地良いサービスです。
サブタスクのネストレベルに制限が無いのも大きなポイントです。
ステータスやコンテキストはありませんが、ビューの定義も比較的柔軟に出来るので、タグで代用が可能です。 こちらは柔軟性ゆえに環境構築作業に苦労することでしょう。
追記:LifeBear
ちょっと気になった追加候補です。なかなか機能豊富なサービスです。
テーマ>フォルダ>タスクという3階層に加え、有料アカウントではさらにサブタスクも作成できます。
Googleカレンダーとの連携もあり、イベントとタスクを1箇所で確認できます。
しかし如何せん、各タスクにタグが1つしか設定できない、UIデザインが可愛すぎ、まともに使える有料プランが高額すぎ、という理由で却下しました。
追記:ActiveInbox
非常に悪いクセだなと自覚しつつ、また気になるサービスを見つけてしましました。
GmailをGTDプラットフォームにしてしまうというブラウザプラグインです。
利用できるブラウザは限定的で、確認できた限りではGoogleChromeまたはFirefoxだけです。
メールアイテムをタスクとし、Gmailのラベルを駆使して属性を付加していきます。
GQueuesと似ていますが、Gmailではラベルの階層化が可能なので、その点ではこちらのほうが便利かな。
あくまでメールアイテムが基本なのでタスクの階層化を表現するのは難しいですし、複雑なビューも定義できません。
私にはちょいと合いませんでしたが、メールドリブンなお仕事の方には非常に有用だと思います。
次回予告
長くなってきましたので、今回はこのへんで。
次回は、絞り込んだToodledo, GQueues両者をもう少し細かく比較検討してみます。
【タスク管理】GTDに本腰入れてみっかA
【タスク管理】GTDに本腰入れてみっかB
【タスク管理】GTDに本腰入れてみっかC
.
また、タスク選択してサブタスクも作成できます。
無料版ならモバイルデバイスとの同期を1日1回だけに制限、有料版(1700円/年?)制限なしのようですね。
(*´∀`*)
この記事を書く頃にはすっかりGQueuesに気持ちが傾いていたので、他のサービスの検証が疎かになってしまったようです。
まさに「ゆーがい」な記事ですね(汗)
ご指摘ありがとうございました。