その酷い状態の鏡では、ざっとお湯を掛けた瞬間は良いのですが、みるみる水が弾かれ、代わって湯気で完全に曇ってしまいます。
俺は入浴時にヒゲを剃ります。しかし曇ってはお湯を掛け、また曇っては掛けと繰り返すハメになりストレスが溜まっていました。
なんでもガラスの珪素と水道水の珪素がガッチリ結合してしまっているんだとか。取り除くためには”削る”しかないようです。
歯磨き粉を使う、なんて情報もネット上で発見して試してみましたが、我が家のスケール君は相当硬派なようなで、効果がありませんでした。
まあこれで我が家の鏡2枚相当分使えるらしいですし、4年間の不精を2000円で清算できるなら良いかなと。
説明には「一度に広い範囲をやろうとするな」「スポンジはわずかに湿らす程度にしろ」と書いてありましたが、まずは、思うがままに鏡の隅のほうで試してみました。
そこで説明の意味がすぐに理解できました。
高価なだけに少量をたっぷりの水分で広範囲に伸ばして使ってみたのですが、これでは研磨剤が水の表面張力に負けて機能しません。
パチンコ玉くらいの量で約20cm四方範囲が限界なようです。しかもスポンジは霧吹き1回でほんのちょっぴり湿らせた程度。
それだけ研磨剤を集中させないと歯が立たないほどに、スケールってヤツぁ本当に厄介なシロモノなのです。
力は要らないという説明だったので、少しずつであっても前に進んでいるだっ!と信じて磨いていきます。
溶剤によって鏡が覆われてしまうため、磨いてる間は効果を確認できません。洗い流してすぐに確認したい気持ちを抑えてひたすら磨いていると、やがてジャリジャリ感が減っていくのが分かりました。
もう良いだろうと思い洗い流してみたところ、確かにスケールが無くなりピッカピカの鏡面が蘇っていました。
しかし残念ながら完璧とは言えません。うろこ状のスケールの”縁”の部分は強固らしく、うっすらと輪郭が残ってしまいました。
20cm四方を磨くのに約10分。正直、腕もけっこう疲れます。そこまで頑張っても完璧に払拭は出来ない・・・スケールってヤツぁ本当に忌むべきシロモノなのです。
あんな小さなスポンジで人力で研磨するのは無理があるんじゃないか? このためだけにポリッシャーでも買っちまうか?
まあ現実にはそんな無駄遣いできませんので、日を置きながら少しずつ進めていこうとおもいます。
今日もやりました。
磨きながら、この作業どっかでやったなぁと思い、記憶を巡らせて思い出しました。
中学生の「技術」の授業で真鍮製の文鎮を自作したとき、仕上げとして研磨剤でピッカピカにしたのでした。
確かあのとき使った研磨剤は「ピカール液」。ドロッとした粘性や、ズシッとした重みもそういえばそっくりです。
さっそくネットで調べたところ180gで5〜600円。ぬおうっ!全然安いじゃん!
まあ、金属製品向けということで用途がまったく違いますので、ガラスに使ったら傷だらけになるかも知れません。
試してみる価値すら微妙ですが、4年後には購入を検討してみようかと思います。
・・・って、また4年間メンテナンスしないつもりかよ!>俺